PFAS(ピーファス)が体に与える影響は、国内外の機関が評価を進めている途中です。日本では2024年に食品安全委員会が「1日にどれくらいまでなら摂っても健康への悪影響がないと考えられるか」を示し、2026年4月からは水道水の水質基準も定められました。
この記事のポイント
- PFASは分解されにくく、体や環境にたまりやすいことから、健康への影響が調べられています
- 食品安全委員会は2024年6月、PFOSとPFOAそれぞれについて体重1kgあたり1日20ナノグラムという目安(耐容一日摂取量)を示しました
- 2026年4月1日から、水道水の水質基準はPFOSとPFOAの合計で1リットルあたり50ナノグラムです
第一章から第三章では、PFASとは何か、どこにあるのか、なぜ広がったのかをお話ししてきました。第四章では、多くの方がいちばん気になっている「体への影響」について、国の機関が公表している内容をもとに整理します。
PFASはなぜ健康への影響が心配されているの?
PFASは、自然の中でも体の中でも分解されにくいという性質を持っています。そのため「フォーエバーケミカル(永遠の化学物質)」とも呼ばれます。少しずつでも摂り続けると体の中に残りやすいことから、長い目で見た健康への影響が調べられています。
海外の研究などでは、PFASと次のような影響との関係が指摘されています。
- コレステロール値の上昇
- 腎臓がんのリスクの増加
- 胎児や乳幼児の成長への影響
ただし、これらは「関係がありそうだ」という報告を含むもので、どのくらいの量でどの程度の影響があるのかは、各国で研究と評価が続けられている段階です。
日本ではどのような評価が出ているの?
日本では、食品の安全性を評価する国の機関である食品安全委員会が、2024年6月に評価書「有機フッ素化合物(PFAS)」をまとめました。
この評価書では、PFASの中でも研究が進んでいるPFOS(ピーフォス)とPFOA(ピーフォア)について、一生涯毎日摂り続けても健康への悪影響がないと考えられる量(耐容一日摂取量)を示しています。
※ ナノグラムは10億分の1グラムです。
あわせて、健康への影響に関する情報はまだ十分ではないため、さまざまな場所での濃度のデータを集めることや、高い濃度が見つかった場所への対応を進めることが大切だとしています。
水道水の基準はどうなっているの?
この評価をふまえて、環境省は水道水の基準を見直しました。それまでPFOSとPFOAは「暫定目標値」という位置づけでしたが、2026年4月1日から水道法の水質基準になりました。
水質基準になったことで、水道事業者には基準を守ることと、定期的な検査が義務づけられました。お住まいの地域の水道水の検査結果は、各自治体の水道局のホームページなどで公表されています。
気をつけたいこと
PFASについては、不安をあおる情報も多く見られます。数字や評価は、環境省・食品安全委員会・お住まいの自治体など、公的な機関の最新の発表で確かめるようにしましょう。

RORO君のまとめ
PFASの体への影響は、いまも研究が続いているんだ。日本では「1日にどれくらいまでなら大丈夫か」の目安と、水道水の基準が決まったよ。次の第五章では「体に入ったPFASはどれくらい残るのか」をお話しするね!
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参考にした資料
※ 掲載内容は2026年10月時点の公表情報にもとづいています。